刑事罰の種類と死刑になる犯罪18種類

刑事罰の種類と死刑になる犯罪18種類
三則不赦(さんそくふしゃ) → 罪を三度も犯せば、ゆるされないという意味。

日本は法治国家だ。

法治国家とは、一般的に国民の意思によって制定された法律を守って国政の一帯が行なわれることを基本とする社会のことをいう。

また、この社会を成り立たせるために、国民の基本的人権の保障を原則としている。

つまり、日本では法律に定めていることを逸脱してしまうと、罰せられるというわけだ。

ただし、いわゆる刑事罰を犯してしまったときに、どんな刑事罰が科せられるのかいまいちピンときていない人も多いのではないだろうか。

ということで、刑事罰についてまとめてみた。

今さら聞けない刑事罰ってなぁに?

刑事罰とは、犯罪行為をして刑事裁判にかけられ、有罪判決が確定した人に対して執行される不利益処分のことだ。

ニュースやメディアでなんらかの犯罪行為が報道される際に、その罪状等が告げられる光景は誰でも一度は見たことがあるだろう。

そもそも、ある行為を犯罪として刑事罰を科すには、刑事罰の対象となる犯罪行為と刑事罰の内容があらかじめ法律で定められていなければいけない。

これが冒頭に書いた法治国家といわれる所以なのだが、これを罪刑法定主義という。

裏を返せば、法律に規定されていない行為によって刑事罰を受けることはありえないというわけだ。

そして、日本の刑事罰は刑法第9条において、主刑が死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留、科料の6種類、付加刑が没収の1種類と定められている。

さらに、これらの刑事罰は法益に応じて生命刑、自由刑、財産刑に分類される。

生命刑は受刑者の生命を奪う刑、自由刑は受刑者の身体の自由を奪う刑、財産刑は受刑者の財産を奪う刑のことを、それぞれ指している。

刑事罰の目的

それでは、なぜ刑事罰が定められているのか。

学問的には下記の2つの考え方がある。

1つ目は、応報刑論といい、犯罪行為をした者は相応の報いを受けるべきだという考え方だ。

もう1つは、応報刑論といい、相対する概念が目的刑論だ。

刑事罰は犯罪に対する応報ではなく、社会秩序を維持して犯罪を予防することを目的として科せられるべきとする考え方だ。

刑事罰と行政罰との違い

つい混同しがちなのが、刑事罰と行政罰だ。

刑事罰は、罪を犯したときに科される死刑や懲役、禁錮、罰金などの刑をいい、いずれも前科として扱われる。

そのフローは検察官が起訴し、刑事裁判の審理を経て裁判官が言い渡す。

一方で、行政罰とは、行政上の義務違反行為に対する罰のことをいう。

また、行政罰は大別して行政刑罰と秩序罰の2つがある。

行政刑罰とは、行政上の重大な義務違反に対して科される刑事罰のことだ。

刑事訴訟法が適用され、裁判にて刑事罰が言い渡される。

とはいえ、例外もある。

行政刑罰についての非刑罰的処理の仕組みという表現を使うが、道路交通法上の反則金制度が代表例だ。

これは、件数も多いため、刑事手続きの簡素化のために取り入れられた仕組みだ。

要するに、本来であれば刑事罰を受けて前科がつくところ、軽微な違反であれば反則金の納付によって刑事罰を免れ、前科もつかないという仕組みのことをいう。

それから、秩序罰とは、行政上の軽微な義務違反に対して科される金銭的制裁のことをいう。

国や地方公共団体が国民に命ずる過料が該当する。

例えば、住民票の届出義務違反が当てはまるのだが、犯罪とまではいえないため、刑法や刑事訴訟法の適用を受けず、前科もつかない。

行政罰は罪の中でも比較的軽いイメージを持っておくといいかもしれない。

刑事罰の種類

それでは、刑事罰にはどんな種類があるのか、改めてまとめると下記のとおりだ。

死刑

死刑は受刑者の生命を奪う刑事罰だ。

人の生命という最も重大な法益を奪うことから究極の刑とも呼ばれており、ごく一部の犯罪にのみ規定されている。

そして、日本の死刑は刑法第11条1項で絞首刑と定められている。

懲役刑

懲役刑は刑務所に収監して、強制労働である刑務作業に従事させる刑事罰をいう。

身体を拘束されて自由を奪われる自由刑の一種だ。

また、懲役刑には期間を定めない無期懲役と、1ヶ月以上20年以下の期間を定めて言い渡される有期懲役がある。

つまり、有期懲役の上限は20年になるわけだが、刑法14条による加減の規定や刑法第45条による併合罪(確定判決を経ていない2個以上の犯罪)の規定により、最長で30年になる場合がある。

禁固刑

禁錮刑は刑務所に収監する刑事罰のことをいい、上述した懲役刑と同じ自由刑の1つだ。

禁錮刑も懲役刑と同様に期間の定めのない無期禁錮と、1ヶ月以上20年以下の期間を定めて言い渡される有期禁錮がある。

ただし、禁錮刑は懲役刑と異なり刑務作業はないが、受刑者が希望すれば刑務作業に従事できる。

なにもしないでただ座って過ごすのを苦痛に感じ、希望して刑務作業に従事する受刑者が多いといわれている。

また、禁錮刑は再犯加重の規定がないという特性もある。

つまり、懲役に処せられた者が執行を終わった日または執行免除の日から5年以内に罪を犯し、さらに有期懲役に処するときは再犯として扱われて刑が加重される。

ただし、禁錮に処せられた者が同じく5年以内に罪を犯して有期懲役になった場合や、懲役に処せられた者が5年以内に罪を犯して禁錮刑になっても再犯として刑が加重される規定はない。

罰金刑

罰金刑は国に対して金銭を納めさせる刑事罰のことで、受刑者の財産を奪う財産刑の1つだ。

罰金の額は1万円が下限だが、刑法第15条により1万円未満に減軽することも可能となっている。

上限は各犯罪の条文で、◯万円以下と定められている。

なお、罰金を納付できない場合は、労役場に留置されて刑務作業に従事することになる。

労役場留置の期間は1日以上2年以下で、日当換算して言い渡された罰金の額に到達するまでの間となる。

1日あたりの換算額は裁判所が言い渡すが、1日5,000円となっているのが通例だ。

例えば、罰金50万円を納付できないと100日間の労役場留置となるといった具合いだ。

拘留

拘留は1日以上30日未満の期間を定めて刑務所に収監する刑事罰だ。

懲役刑や禁錮刑と同じ自由刑の一種だが、無期刑は存在しない。

また懲役刑のように刑務作業を強制されることもない。

なお、被疑者が逮捕された場合に引き続き身柄を拘束されることを勾留といい、同様に「こうりゅう」と読むが、この拘留とは異なる点は注意しておきたい。

拘留が刑事罰であるのに対し、勾留は刑事手続き上の強制措置であって刑事罰ではないということは併せて覚えておきたい。

科料

科料は罰金刑と同じく、受刑者から財産を奪う財産刑の1つだ。

罰金刑が1万円以上なのに対し、科料は1,000円以上1万円未満と少額なのが特徴だ。

ただし、刑事罰なので前科がつくことに変わりはない。

また科料を納付できない場合は罰金刑同様に労役場留置となる。

なお、上述した行政罰である過料も「かりょう」と読むが、過料は刑事罰ではないので前科がつかないことは改めて書いておく。

没収

没収とは物の所有権を剥奪して国庫に帰属させる処分のことだ。

死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留、科料が主刑であるのに対し、没収は付加刑といわれる。

付加刑とは、主刑に付加してのみ言い渡される刑事罰をいい、単独で言い渡されることはない。

没収の対象物は、収賄事件の賄賂、薬物事件の違法薬物、殺人事件で使用した包丁、窃盗事件で得た現金で購入した物品などがある。

死刑になる犯罪18種類

ということで、刑事罰についてまとめてみたが、最も重いとされる死刑については、刑罰の中に死刑が含まれている刑法犯罪を犯した場合に限られる。

その主な罪名は下記の18種類だ。

内乱罪

内乱罪とは、国会、内閣、裁判所などの統治機構を転覆や破壊させる目的で暴動を起こす犯罪のことをいう。

わかりやすくいうと、革命やクーデターといったところで、刑法第77条1項に規定されている。

外患誘致罪(がいかんゆうちざい)

外患誘致罪とは、外国と共謀し日本に対して武力行使を誘発させる犯罪のことをいう。

外国とは、外国の政府や軍隊、外交使節などを指し、テロ組織などは含まれない。

また、武力行使とは、戦争を起こさせるだけでなく、日本の安全を侵害する目的で軍隊を侵入させる、ミサイル攻撃をするなども含まれ、外患誘致罪は刑法第81条に規定されている。

外患援助罪(がいかんえんじょざい)

外患援助罪とは、外国から武力行使があったときにそれに加担、協力して外国と共に日本を攻撃する犯罪のことをいう。

刑法第82条によって規定されている。

現住建造物等放火罪(げんじゅうけんぞうぶつとうほうかざい)

現住建造物等放火罪とは、人が住居として使用しているか、人がいる建物、電車、船などに放火する犯罪のことをいう。

刑法第108条に規定されている。

激発物破裂罪(げきはつぶつはれつざい)

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