進んだり退いたりすること。病状が良くなったり悪くなったりすること。
この四字熟語は最も自然に使っているものかもしれない。
stakを世にリリースすることを決めてから、モノづくりが始まった。
モノづくりをしたことがある人はわかると思うが、まさに一進一退、進んだり退いたりが行われる。
そんなことはモノづくりの現場だけではないという声もあるだろうが、今まさに私がいる現場がモノづくりなので、そのことに触れよう。
なぜ、こんな偉そうな書き出しができるのか。
それは、stakの特徴による。
モノづくりの中でもハードルの高いことをやっているという自負がある。
ハードウェアとソフトウェアを組み合わせて、最新のデバイスを世にリリースすることの大変さをよく知っているつもりだ。
必要な要素はたくさんある。
抽象的なものから挙げていくならば、まずは時間、お金、アイディアなど。
具体的なものは、エンジニア、ディレクター、OEM先、サプライヤーなど。
まだまだ道半ばではあるのだが、それらが上手く噛み合うことは、ほぼないと思った方がいい気がする。
つまり、どこかが上手くいってたとしたら、別のところで問題が起きるというイメージだ。
その起伏をいかになだらかにするのかが、経営者の手腕ということになる。
お金がなくても進まないし、お金があっても人や協力者がいないと進まないし、もっというと技術に理解がないとモノができない。
そんなモノづくりを始めてから、4年近くは経ったと思う。
そもそものきっかけは覚えているが、正直いつがスタート日だったかは記憶が曖昧だ。
もちろん、全く未知数の業界へのチャレンジで、ぶちゃけノリでしかなかった。
確かに上手くいくという自信というか思い込みもあったが、楽しさが重視だった。
そりゃいくらお金がかかるかもよくわかってないし、どれだけ時間を費やすかもわかってないし、できたからといって売れるわけでもないこともわかっていないから大変だ。
今、当時の自分に同じことをやるか?とか同じようなIoTデバイスを作ることをオススメするか?という質問を受けることがある。
答えは、ノーだ。
試練が多すぎるので、決して健全な生き方はできないから、まあやめておいた方がいいだろう。
でもそれは、モノづくりを否定するものではない。
もっと簡単なモノから作るべきだという意見だ。
ハードルが高いことから全力ベッドしてスタートすることはやめた方がいい。
このあたりはちょいちょい質問があるので、せっかくなので書いておこう。
通信、電気回路、基盤など複雑な機構が盛り込まれたモノづくりを一発目にやらないということだ。
もっと簡単なモノづくりは山ほどある。
身近にある生活備品でもいいし、自分の好きなモノでもいいだろう。
stakの特徴を書いておくが、こんなモノづくりは相当ハードルが高い。
- 機能が拡張する(未来の拡張を考えて設計をしないといけないことが大変)
- モジュールのサイズを合わせないといけない(stak本体や他のモジュールとのサイズを合わせる必要がある)
- 市場を絞ることが難しい(どのマーケットをターゲットにするかでストーリーが変わる)
- サブスクリプションモデル(ハードウェアのサブスクを浸透させる必要がある)
- 完成という概念がない(開発が永遠に続く)
この記事を書いたのが2018年7月25日なので、約3年前のものだが、是非一読して欲しい。
ここに比較的詳しく書いているが、ハードウェアとソフトウェアを融合させた開発のうちのハードウェアの部分だけだということは注意して欲しい。
これの倍以上の工数がソフトウェア側にもかかっている。
そして、上記にも書いたが、完成というか終わりがない。
改めて自分で書いてみて思ったが、よくやっていると思う。
あまりにもネガティブだとよくないので、ポジティブなことも書いておくとしよう。
参入障壁の高いことをやっているといいことも少なからずある。
そのことについては、新たなモノづくりを始めているので、それと比較して別の機会にしっかり書くことにしよう。
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