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2021年11月20日 投稿:swing16o

マーク・ザッカーバーグのFacebookからMetaへの挑戦

海内奇士(かいだいのきし)
→ この世に類がないほど優れた人物。

企業経営をしているということが大いに影響していると思うが、優れた人物と聞くと、どうしても経営者を思い浮かべてしまう。

また、stakというITに携わることをやっているので、どうしてもGAFAMとかBATと呼ばれる企業に目がいってしまう傾向もある。

参考までに、GAFAMとはアメリカの巨大IT企業である、Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftの5社の頭文字を取った名称で、ガーファムとかガーファエムと呼ばれる。

また、BATとは中国の巨大IT企業である、Baidu(百度(バイドゥ))、Alibaba(阿里巴巴集団(アリババ ))、Tencent(騰訊(テンセント))の3社の頭文字を取った名称で、バットと呼ばれる。

そんな中、この中の1社が2021年10月29日に大きな発表をした。

FacebookがMetaに社名変更を発表

Facebookというと多くの人が耳にしたことがあるだろうし、使っているか否かは別として一度は使ったことがあったり、アカウントを持っているという人がほとんどだろう。

そんなFacebookが17年という年月を経て、Metaという会社に社名変更するという発表を行ったのである。

ただ、社名変更をしただけではなく、CEOのマーク・ザッカーバーグがFacebookの将来をメタバースの実現に振り切るという。

また、メタバースの実現に向けて、2021年の1年間に100億ドル(約1兆1,300億円)を投じ、将来的にはそれ以上のコストをかけると述べており、当面の間は赤字になると予想している。

大きな投資を決断したわけだが、Facebookは2020年に約860億ドルの売上に対して約291億の利益を出している企業だということも理解しておいた方がいいだろう。

この思い切った投資に対して賛否両論があるが、今のところは否の方が圧倒的に多いように思う。

FacebookがMetaになって目指すメタバースの世界とは?

メタバースというワードがバズワードになっている。

まずは、以前にも書いた下記の記事を見てもらえれば、概要が理解できると思う。

モバイルインターネットの次に来るメタバース(metaverse)とは?

一言でメタバースを説明するとなると、仮想空間という言葉が当てはまるだろう。

ただ、このメタバースという言葉も別に最近登場したものではなくて、実はもっと前から注目されている。

 

ときは2007年。

セカンドライフ(Second Life)には約100万人のユーザが3次元の仮想空間を楽しんでいた。

集まった人々はアバターと呼ばれる仮面をつけて、人気のクラブで踊ったり、ハイブランドのお店で買物を楽しんだり、有名小説家講演を聞いたり、デジタル不動産への投機などに熱狂していた。

ユーザは、セカンドライフ内の通貨であるリンデンドルで年間1億ドルを消費し、その多くは不動産投機に使われていた。

セカンドライフの評価額は、1億ドル以上とされ、創業者のフィリップ・ローズデールは、3000万ドル以上の資金を調達した。

そんなセカンドライフには、Amazonの創業者であるジェフ・ベゾスも注目し、インターネットの未来に思いを馳せていた。

ただ、2007年をピークにグラフィックの不具合や接続速度の低下により、ユーザが激減していった。

その頃に台頭してきたのが、奇しくもFacebookなどのSNSという歴史がある。

つまり、メタバースの世界は2000年代の初頭にセカンドライフという企業がある程度の形を作っていたという歴史がある。

ちなみに、セカンドライフは組織や人材は大幅に変更しているものの、未だゲーム会社という位置づけで存在しており、約60万人というユーザを抱えている。

Metaの戦略

セカンドライフを破滅に追い込んだFacebookが、そんなメタバースの世界に舵を切ったというのを皮肉っている記事も多い。

そんなFacebook改め、Metaの戦略とはどういうものなのか。

ここに対するマーク・ザッカーバーグの発表がまた否定されている原因となっている。

プロジェクト事態に新しさがないとか、すでにゲームの世界では実現しているものをあえてやる意味がないという意見が多く、上手くいかないという見方が大半だ。

一方で、Metaが今後2〜3年で過去30年間にメタバースに費やされた全投資額の合計を上回る資金を投入できることがポジティブに捉えられている。

それから、パンデミックに直面した人々が、この20ヶ月の大半を自宅で過ごした結果、バーチャルなコミュニケーション慣れてきたという事実もポジティブな要因だ。

 

そんなメタバースの世界には、Fortnite(フォートナイト)やMicrosoftも追随している。

ただ、ザッカーバーグのメタバース構想と他のプラットフォームとは決定的な違いがある。

最大の違いは、VRヘッドセットを使って仮想空間にアクセスする点である。

Facebookは、2014年にVRヘッドセットメーカーのOculus(オキュラス)を20億ドルで買収していることからもその戦略が思いつきでないということも理解できる。

Oculusの買収後もFacebookは5社以上のVR関連企業を買収していて、最近ではロサンゼルスを拠点とするゲーム開発企業Withinを買収しており、今後もこの分野の買収を継続すると発表している。

そして、YouTube、TikTok、Snapchatなどに若いユーザ層を奪われているという事実に対しての危機感も大きい。

加えて独占禁止法のターゲットにされやすいFacebookは、新たなSNS系のプラットフォームを買収しにくいという現実もある。

そこで、大きく舵を切ることになったのがメタバースの世界への挑戦ということだ。

まとめ

GAFAMがFがMetaに変更になったことで、MANGA(マンガ)になるなどとネットで話題になったりもしている。

また、ヘッドセットを使ったメタバース(仮想空間)へのアクセスは、人体に影響が出てくるので1日30分程度しか使えないといわれている。

Metaが実現したい世界をメタバースで過ごそうとすると、1日最低でも3時間は必要だという試算もあり、課題は山積みである。

とはいえ、Facebookのユーザは世界に30億人いて資本力もある。

今後、Metaがどうなっていくのか注目していきたい。

 

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植田 振一郎 Twitter

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